編み図で「地模様」として紹介されているパターンがあります。
今回は「地模様」ってどういう意味?と思い、調べたことを記事にまとめています。
地模様を編む
書籍で地模様として紹介されているものを2種類編んでみましたので写真で紹介します。
見た目はこんな感じです。
2枚目の編み地は失敗している箇所も多いですが、大目に見ていただけると助かります……。
地模様はたくさん種類がありますが、このようなシンプルでベースとなるような編み地が多いです。
一般的な地模様の意味
ネットで言葉の意味を調べてみたところ、「コトバンク」と「きもの用語大全」に下記のような説明がありました。
主に着物の用語として使われることが多いようです。
① 地(じ)に施した模様。また、地に模様の施されているもの。
[初出の実例]「帯は地模様の革色繻珍と黒繻子の腹合(はらあはせ)」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)
地模様(じもよう)とは? 意味や使い方 – コトバンク (kotobank.jp)
地模様は地紋ともよばれ、あらゆる生地の地文様のことをいいます。生地に後から模様を描いたり 刺繍したりではなく、織の組織の違いのことです。 色無地で一色染めでも生地に柄が見えます。例えば白一色でも角度を付けてみると光の反射の仕方で柄が見える様な生地の事、またはその状態をいいます。
地模様とは – きもの用語大全 (so-bien.com)
ただこれを編み物に当てはめると、糸を編んで生地つくっているのだから、
編み物はほとんど「地模様」ってことになってしまう……。
これじゃしっくりこないなと思います。
「編み物における地模様」は「一般的な地模様」の意味とは違うと考えた方がよさそうです。
編み物における地模様の意味
次に編み物の本で地模様を言葉で説明しているものがないか探してみたところ、
『いちばんわかりやすい 棒針編みの基礎BOOK』に下記のように書かれていました。
基本的な編み方である表目と裏目を中心に、編み目の凹凸をいかした模様編み
『いちばんわかりやすい 棒針編みの基礎BOOK』成美堂出版
この本では「透かし模様」「アラン模様」「編み込み模様」とは別に紹介されています。
また、編み物教本で、「地模様」は応用の編み地として紹介されていることが多く、
基本の編み地として紹介されている6種類「メリヤス編み」「裏メリヤス編み」「ガーター編み」「かのこ編み」「1目ゴム編み」「2目ゴム編み」とは別のものと考えてよさそうです。
また、明確に記載はありませんが、下記のような図柄を表現したものも地模様には含まれていないと考えられます。あくまで生地のベースとなるような編み地を指していると思われます。
以前紹介したガンジー模様は、模様によって「地模様に含まれるもの」と「地模様でないもの(図柄など)」に分けられるかと思います。
まとめ
これまで調べたことをまとめると、
編み物における地模様とは「表目と裏目を中心に、編み目の凹凸をいかした模様編み(ただし基本の編み地6種類及び図柄を除く)」といったところでしょうか。
長々と書いてしまいましたが、参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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