書籍『どこにもない編み物研究室』を読んで

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今回は『どこにもない編み物研究室』(著 横山起也)を読んだキッカケと

その本に書かれている北川ケイさんとの対談を読んでわたしが感じたことを書きたいと思います。

この本について

この本は、編み物作家横山起也さんが6人のゲストの方との対談をメインにした編み物の本です。

読み応えがあり、新しい知見や共感できるところがたくさんありました。

全カラーで作品の写真や編み図も載っています。

編み物の作り方に関する本はたくさんありますが、この本は編み物にかかわる歴史や人にフォーカスしているのが特徴的です。

知ることにより編み物が楽しいと思える本だと思います。

出会ったキッカケ

編み物の歴史が知りたいと思い、本を探したのですが、近所の図書館では編み物に関する歴史本は見つかりませんでした。

そのため、歴史本ではないですが、歴史のことも載っていそうなこの本を予約して借りました。

(読み終わった後、内容がとても気に入り手元に残しておきたいと思ったので、本屋さんで購入させていただきました。)

わたしが対談を読んで感じたこと

6人のうちの一人、北川ケイさんとの対談「歴史が私たちに教えてくれるのは「正解」ではない」を読んで感じたことを書きたいと思います。

棒編みとかぎ編みってどちらが古くからあるのか?

前々から気になっていたこの疑問に関して言及がありました。

→江戸時代の編み物を研究している横山さんによると、

 江戸時代には棒編みの記述があるが、かぎ編みの記述はない

→明治から昭和の歴史家である北川さんによると、

 明治時代はほどんどがかぎ編みの本で、棒針編みはさわり程度。

ちなみにわたしは、子どもの頃から、編み物と言えば棒針編みのイメージがあり(親の影響?)、

かぎ編みは新しいものだと勝手に思っていました。

全然そんなことなく、明確にはどちらが古いか分からないぐらい両方歴史があるということがわかりました。

編み物は編み図をみて編むものじゃない!?

「編み図って難しいよなー。」と思っているのですが、

そんな編み図に関して驚きの発見がありました。

まず、日本だと記号を使った編み図が主体ですが、

海外では英文レシピがメジャーなんだそう。

日本は文章から記号展開へ変わっていたのに対して、

ドイツは編み図記号があって英文レシピに変わっていったようです。

そもそもわたしは、海外では英文レシピだということを知りませんでした。

日本はもともと文章で説明していたけれど、

複雑なものは文章で伝えるのが難しいとなり、記号で表現していった。

そして現在「編み図って難しいよなー」と感じているわたし。

単純なものを作る初心者向けの本だったら、

思い切って編み図なしの本があってもいいんじゃないかなーと思いました。

(もうすでにあるかもしれませんが。)

災害や戦争の後には手芸が普及する

様々な要因があるようですが、私が気になったのは「手仕事には集中と癒しがある」という部分。

作品を完成させる楽しみもありますが、

作業自体に気持ちを安らげることができるんと感じていたので、素直にそうだよなと共感できました。

いつも一人で編み物をすることが多いので、他の人もそう感じていることに嬉しさを感じました。

おわりに

この他の対談も興味深いものばかりで読み応えがありました。

写真もたくさんあり、眺めるだけでも楽しいです。

編みものに関する新しい発見が必ず見つかると思います。

個人的には「有賀隆夫さんのコラム」が辛口ながらも共感できたのでぜひ読んでほしいです。

この記事を読んでこの本が気になった方は、ぜひ手にとってみてください。

この本と同じ著者、横山起也さんが書いた小説『編み物ざむらい』のレビュー記事も書いているので興味を持った方はこちらもどうぞ。おすすめです。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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